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『こーちの ちょいとバレーをしませんか?』​・・・のコーナーを新設しました。

​隠しブログみたいにできないかなと思いつつ、HP編集の技術不足から策がなく、とりあえず、こんな形でチームのHPの裏をお借りして、時々、気が向いたときに自由に書いてみようかな~と。内容はバレーに限らず、でもバレーと無関係ではなく、考えた時や文章にした時期ももう何十年も前だったり、最近だったり、子ども目線だったり大人目線だったり。とりあえず、自分のバレーノートに書き溜めていたコラムっぽい内容を貼り付けていきます。ただ・・・分割したりカテゴリー分けなど、ブログのようにできなかったので、やたら長く、最新記事を見る、見たいジャンルを検索する、などが容易ではないところが不評となっています・・・HELP!

No.1 【負けることの意味】

 

試合は勝つこともあれば、負けることもある。負け続けて負け続けて、もう何のためにやっているのかわからなくなることだってある。生き方もそうかもしれない。というより、そういうことだってありうると思って心得ておくことは必要かもしれない。全力を尽くして負けちゃうことの悔しさ、立ち直れないほどの自分を責める気持ち。ではそのことの意味は?勝負はどちらかが必ず負ける。負けたなら、勝った相手以上にこの負けを生かさなければ負けた意味がない。それこそが負けることの意味。時間が過ぎると忘れちゃう。悔しさも、その根拠も、その時これからどうしようって思ったかも。。。のど元過ぎれば・・・というやつ。同じ場面で、似たような場面で、スポーツ以外でもまた同じことをくりかえしてしまう。結果は同じでも、それに向かう道が同じでは進歩がない。負けたことからすべてを根こそぎ拾って、とことん浸りきって、泣きながら振り返り、正面から受け止めて、次につなげる賜物を見つけ出す、言葉にする、文字に残す、行動に移す。それこそが自分をつくり、人に語ることができ、原点に戻るときの大切なものになる。それを徹底してやり切った人が本当に強くたくましくなるのだと思う。なんだか少し負けることが怖くなくなってきた。思いっきり立ち向かえる気がしてきた、と思えるのであればスタートが切れた証拠。さて、次の一歩は?目標は?具体的な行動や意識は?考えることが自分とチームを磨く。今から250年も前にイギリスの作家オリバーゴールドスミスは「最大の名誉は倒れないことでは無い。倒れても倒れても立ち上がることである。」となんとも力強い言葉を残している。さて、小学生、どこまで自分を高められるかな?立ち上がるときのオーラをまとう背中は、たとえ小学生といえども鳥肌がたつほど神々しいものだ。

No.2 【コートの中で泣けちゃう】

 

特に、小さいころ頃を思い出してみよう。赤ちゃんはどう?とにかく泣く。では大人は?そんなに1回の普通と思われる指摘で泣いている人を見ることはない。この差はなんだろう?一言でいえば「経験」の差。でもここからだ。言葉の持つ大切さを時々伝えることがあるが、その言葉を具体的にはどういうことなのか、を整理してさらに言葉にできなければそれは「わかっていない」もしくは「感じとしてはわかっているけど、具体的に解決するにはどう考えてどう行動していいかはわからない」ということ。目の前に迫る危機感、できないところを指摘された悔しさと何とかしたい詰まる思い、自分ではなぜかわからないがっかり感や焦り。泣いて解決できるのは赤ちゃんだけ(しかも周りが気づいて助けてくれる)、ここでは自分と仲間とコーチを含めた応援者だけ「おや、えらくたくさんいるなあ」。そう、たくさんいてたくさんの案があってたくさんの選択肢があることに気付く。考えて組み合わせて行動してみるのは自分。理科の実験や工作、「下町ロケット」の面白さは共通するところがあるように思う。そしてその成果が出るのは相当の反復練習が不可欠。その途中でまた泣けちゃう・・・それは「もっとうまくなりたい」「もっとこうなりたい」が強いにほかならない。「自分が、みんなが上を向いて壁をのぼうろう、ぶっこわそうと思う途中にあっては泣き尽くせ、そして考えて具体的な行動に移せ」「いい案が浮かんでこないときはだれかに聞こう」泣きながらでも聞こう、泣きながらでも動こう、泣きながらでも・・・そうしているうちに、ものすごい加速でうまくなる、気持ちが強くなる(泣くことと気持ちが弱いこととは全く別)、強くなる!そうしたら、同じ場面を後輩、友だちがたどっていたら、きっと強い味方になってあげられる。

No.3 【2017.3卒業生への資料から抜粋】

 

卒業生へ → → やりぬいたかどうか、やり切れたかどうかは、その最後の瞬間だけあるのではなく、それまでの経過にあります。なぜなら、根性は「やろうとしたこと、やるべきことを継続してやれることだからです。うまくいくときもいかないときも、それが自分だけの時もチームでの時もあります。一人で越えられなくてもチームでなら行ける、一人が引っ張るのでなく、みんなでカバーしあってつなぎあって、自信を持って爆発的なエネルギーで越える。その楽しさはきっとここHIGASHIならでは。それを「楽しい!」と表現します。本当に悔しい思いをした秋、そこからの奮起は見事でした。大人だってできそうにない。だからみんなを見てきた全員で3月の勝ち方に感動しました。純粋に一心で、でもグラグラしながら、凹んだり立ち直ったりしながら、その真っ直ぐな想いがこんな世界を切り開いたんだと思います。切り開く力を手にしたとも言えますね。9頭立ての馬車、はじめは御者がムチを響かせないとバラバラな馬車、いつしか御者がいない事にも気づかないくらい、バランスよく、力強く疾走する。そんな風に見えました。

 

そして、最後の大会、バレーの神様はいるような気がしました。ずっと見守ってくれていたのかもしれません。流れる時の中で、神様はみんなに試練を与えました。努力し続けて、高めあって、勝てなった相手を乗り越えさせる機会を与えました。そして、最後に宿題を出しました。中学生になるにあたり、有頂天のままにさせないように。そう考えると、そんな流れをつくっているのは神様なのかもしれません。(でも、私は神様を信じていませんけどね)バレーでなくても色々なことを長い期間かけて考えてみると、全てはそういう流れになっているのかもしれません。バレーで経験してきたこともその一つ。

さて、寺子屋(HIGASHIで稀に行う座学?ミーティング?みたいなものです)で出した、上の太字の質問(「本当の強さとは?」)の答えを出せますか?

みんなを見ていて、私が文字にして答えを出すとしたらこうです。

 

本当の「強さ」とは、「どんな時でもどんな場面でも、笑顔で自分と大切な人たちを支え続けられる志とやさしさと勇気を持って行動すること、生きること」。どうですか?みんなの答えは?たぶん、言い方はちがっても、このHIGASHIのバレーを経験する中でそんな感じの答えを出せてきたんだと思います。そう感じてくれたなら、私がみんなに伝えてきたこの何年間のことはたぶん、成功です。

さて6年生のみなさん、卒業おめでとう!楽しかった?HIGASHI。旅立つ時はスタートの時。

HIGASHIに顔を出すときは基礎を見つめ直す時でもあります。目標を見失ったとき、凹んだ時に来るところでもあります(弱みは隠すより前面に出す練習もHIGASHIでしましたよね)。やり切れたことを報告しに来るところでもあります。なんでもなくてもふらっと来るところでもあります。自分や仲間にもう一度会いに来るところでもあります。後輩に伝えに来るところでもあります。そして元気な笑顔を見せに来るところです。

 

青春なんてほんのちょいの間ですよ。思いっきり楽しんで、思いっきり失敗して、その何倍も立ち直ってください。その時々の顔、見せてくださいね。中学生(その先の高校生)になったら、部活、勉強、恋、夢中になったり真剣に取り組んだりするのはその3つくらい。ならば自分なりに、自分たちなりに全力全開でやりきったらいいんじゃないかな! あの歌は上手いことを言う「距離ではなく、どこをどう飛んだか、それが一番大切。自信を持って広げる翼をみんなが見上げる!」

 

色々書きました、一心に考えたり文字にしたりすることは大切って言いましたが、でも、ONとOFFは必要です。いつも全力は疲れます。みんなはHIGASHIで「やるときはやる」の意味をよく考えて経験してきたんだからできる人たちです。ぜひ、おもしろおかしく、時にがむしゃらに熱く、賢く、時にのんびりと、そして元気に強く中学生活を楽しんでください!

No.4 【ドッジボールとけん玉とお手玉と縄跳びと・・・】

 

「小学校の時から野球とかサッカーとかのチームに入れてほしかった?」今となってはプレーヤーとして私のピークを心技体知全ての面ではるかに超えるプレーヤーと認めざるをえない息子らに聞いたことがある。(小学校時代は習い事(文武ともに)を何にもしてこなかった珍しい小学生だった。)「小学生には小学生の遊びがあるから、全然自由にしてくれてよかった」だそうで。とはいうものの、中学に入って素晴らしい指導者に恵まれたから今があるのも事実。0から始める新鮮さは、思考力(自己分析や関係性を多角的に高度に考え始められる)が伴うことで爆発的に増強するもの。そんな勢いがあったのかもしれない。「初心に帰る」ことができるのはそんな思考力が伴うから。さて、小学生が1年生から決まったスポーツにのみ傾倒するのは賛否両論。でも、きっとたしかに言えることがある。ドッジボールとけん玉と縄跳び、もっと言えば、鬼ごっことSケン(地方によって呼び名が違う)とお手玉、これを徹底的にやった子はどんな球技をやってもやらなかった子とは明らかに差がある。やらなかった子がたまたまスポーツが苦手だったり文科系だったりという場合もあるが、全体的には高確率で差が見て取れる。ドッジボールの動きはバレーの意識(動きやチームワーク)にとてもよく似ているし、けん玉の上級者の動きも。集中力もしかり。鬼ごっこの避けて逃げる動き、瞬発力、予測判断、Sケンのバランスと筋力、調整力、お手玉の三次元空間を移動するポイントへの瞬時の調整力・・・基礎はこんなところにふんだんにある。最近「コーディネーション」という言葉をトレーニングメニーとして聞くことが多くなったが、もともと子供が遊ぶ要素には山ほど入っていた。液晶のタブレットやスマホのゲームがはびこり始めてから、文科省が授業時数を闇雲に多く、厳密にし始めてから、どうも「自然に育つ」「人らしく育つ」ことが難しくなったきがする・・・つまりは、ドッジボールとけん玉とお手玉と縄跳びと・・・昔からある遊びを思いっきり、徹底的にしよう!

No.5 【視線】

 

「ボールをよく見て!」「最後までボール見て!」よく聞くフレーズ。そう球技を行うと必ず登場し、そうしていないことがうまくいかない根源のような。どこをどれだけ見るか、チラ見、じっくり見、途中まで見る、最後まで見る、色々な視線を含む「見る」という動作と意識。ちょっと分析してみるとTPOによって意識を変える必要に気づく。

崩すために見る→ラストボールを返球する際に相手コートのポジションを見る。アタックヒット(相手陣地に送るボールの最後の一打をすべてこう呼ぶとして)の助走の直前に相手コートのポジショニング、ブロックの近づき具合、ウィングスパイカーの前のスペース、ストレートレシーバーの後ろのスペース、中央のスペース。

チャンスボールやきわめて遅い打球の処理→手に当たる直前まで見ることができる(見ろということとは別)

スパイクやサーブなど球速の早い場合→乱暴な言い方をすれば、腕に当たる瞬間のボールを見ない方がいい。遠近感の変換に視線の動きは変化についていけずコントロールをしきれない。直前までで感じ取る必要が出てくる。勘のレベル(今後どこかで「勘」については語ります)。
「当たるところを見る」のは条件付き。→本人以外が操作する場合(追加の意識として周辺やそれまでの動きを感じ取ることは前提・・・どう動いてきてボールとどう接触するかなど)に限って言えば、目からの距離が1m以上離れていること、そこに道具を媒介とすること。もう一つは対象(ボール)が止まった状態。この条件を考えてみると、該当するのはバレーではアンダーサーブなど。他の競技ではゴルフのスイング、野球のバッティング、サッカーのペナルティーキック・・・そう分析してみると、一概に、「ボールをよく見て」のフレーズには慎重になる。言われた側も戸惑うときはそこにはきっと別の根拠や合理的な理論があるかもと疑うことも上達には必要なこと。とはいえ、知らない、わからない状態からのスタートにはやはり「素直に一心にやってみる」こと。そして分析は多角的に行うことの重要性をあらためて感じます。人に伝えることは難しい、責任が伴う・・・。

No.6 【数学の問題1】・・・中学生高校生のみなさん、理系だった?大人の皆さん、頑張ってみてください!

 

(1)「ネットの高さを2m、スパイクの打点を2m40cm、ネットとスパイク打点の距離1mとしたとき、ボールの落下地点は、センターラインから何mの地点になるか?一次関数を用いて答えよ。」ただし、ここで言う打点とは、ボールの底面の中心とし、ドライブの要素は無視するものとする。

(2)「(1)と同様に、打点が2m43cmの場合はセンターラインから何mの地点に落下するか?」

(3)「(1)と同様に、打点が2m50cmの場合はセンターラインから何mの地点に落下するか?」

No.7 【正面に!は万能?】

 

・・・むしろ現実的にはそうでない方が多い。

・助走~ジャンプ → 「正面を意識」するが、実際にはアンギュレーション(ひねり)が加わり高さを出すために真正面ではない。「ひねり」や「向きを向きを無理に変えることで「過剰」が災いになるため意識としては「正面」ということになる。

・レセプション → まずは弾道を即座に見切り左右に移動する。基礎としては「正面」に入る。でもでも、正確なことを言うと少しずらしたポイントが安定する。

・・・実は、正面は遠近感がつかみづらい。平面に2つの目を配置した人間の目。2つの目と対象物の三角形から距離をつかむ。二等辺三角形よりは対象を横から見ることのできるポジションである不等辺三角形の方が距離をつかみやすいことは明らか。2点間の距離が何mかを知るには正面から見るよりも横から見たほうが確実に距離はつかみやすい。

・ロングの返球 → 45度~60度横向きの方がコントロールしやすい。

​・移動しながらのカット → 無理に正面を向くことは腕振りになりコントロールを失う。面を作ってカットが正解。

No.8 【勘】

「勘がいいね」「勘が冴える」・・・勘とは?
「勘」とは?私はこう考えます。「自分のこれまでの全ての経験から導き出された非思考回路的な結論あるいは非論理的結論」ちょっと難しいですが、一つ一つの動きには根拠があって、どうしてそういうボールの動きになるのかを色々考えて研究して自分なりに早めの意識で動く練習をしている結果、体がそのように反応(根拠を基に動く)する。この勘を磨くには、この「どうして・・・」のくだりが重要。野球、卓球、バドミントン・・・色々な競技で、事態が起きてからではとうてい間に合わない場面こそ雌雄を決するここ一番の場面で出くわすもの。卓球やバドミントンの高速のスマッシュをレシーブする実験を見たことがある。スマッシュのフォームを隠してレシーブしてもどんな一流選手も全くレシーブができない。相手のフォーム、ボールやシャトルの打つ前の軌道、タイミング、クセ、トータルに考え併せて策を練って一足先に初動を起こす。これが感が冴えていることの根拠。つまりは、そういうつもりで一球一球練習してこその賜物ということ。

No.9 【ゴルフと野球考】

 

 先日、エフエムさがみの「横山健司のちょいとゴルフをしませんか?」という番組に卒業生9人と参加させていただきました。スポーツという大きな枠組みでのお誘い、一見ゴルフとバレー、小学生と大人、接点は少なそうですが、そんなことはなく、枠を超えて共通点、相違点を知ることで深めたり活かせたりすることはたくさんあるようです。この番組の魅力は、ゴルフとつかず離れずでも興味を向けていける、広げたりピンポイントでつついたりすることで知る楽しさややってみようという意慾をそそられる楽しさが増幅される番組でした。こんな機会をあたえてくださったことに感謝の一言です。このコーナーを新設したのもこの機会がきっかけです。

 さて、私はゴルフをしませんが、止まっているボールを打つことは一見簡単なのでは?と思いました。でも、よくよく考えると、運動はそのほとんどがリカバリーで構成されています。バレーもしかり、野球もしかり、スキーもしかり。イチローのバッティングを私はレセプションに取り入れています。これはまたどこかでUPしますが。多くの運動では、捉えたり、方向性を変えたり、強さに変化を加えたりする時間帯の中でリカバリーが可能(非常にシビアで難しい時も含めて)です。カーリングやスキーなど少しその時間帯が長いものもあります。ところが、ゴルフは止まっているボールへのインパクトは一瞬、そこに至るまでの完成形を持ってインパクト、ということは集中力、技術、環境把握、瞬間が通り過ぎる間にできることはほぼ困難なスポーツの代表格かなと思います。それをラウンドの中で策を練る。一瞬が持つ深さがありますね。昨日練習に参加してくださったお父さんが言ってました「ゴルフが飛んで来るボールを打つ競技だったらもうちょい負けないのにな・・・」新たな競技が誕生しそうです。トスされたボールをドライバーで打つ・・・

No.10 【No.6数学の問題1の答え?】・・・中3の先輩方、解けましたね?

 

つい最近、No.6で問題を出したところですが、今日、偶然にも答えを紹介して置きたい状況に出くわしたため、解答例を示しておきます。タイトルに「答え?」と書いたのは、自信があるわけではないので「?」付けました。

(1)「ネットの高さを2m、スパイクの打点を2m40cm、ネットとスパイク打点の距離1mとしたとき、ボールの落下地点は、センターラインから何mの地点になるか?一次関数を用いて答えよ。」ただし、ここで言う打点とは、ボールの底面の中心とし、ドライブの要素は無視するものとする。

 → ネットの高さを縦軸y、センターラインからの距離を横軸x、切片を2(2m)。y=ax+2。

   (x、y)は(0,2)、(-1,2.40)の2点を通る直線。(-1はネットから1mの距離の打点の条件から)

   2.40=-a+2。よってa=-0.4。よってy=-0.4x+2。

   y=0の時(床に落ちる点は高さが0になるところなので)は、0=-0.4x+2。x=5。

  答え.センターラインから5m

(2)「(1)と同様に、打点が2m43cmの場合はセンターラインから何mの地点に落下するか?」

 → ここが今日の練習での話題のポイントです。5年生のスパイカーは今のところ、力はあるのですが、ジャンプが足りません。

   エンドラインからボール一つ分くらいアウトになっている場面が多々ありました。3cm高く飛んでいれば・・・の話から、ボール2個分くらい

   違うかもよ・・・という話をしました。その根拠は?ちゃんとそこは根拠をしめさないといけません。

   (1)同様に(0,2)、(-1,2.43)を通ることでy=-0.43+2。

   y=0の時は、0=-0.43x+2。x=4.65。

  答え.センターラインから4.65m

  ということは3cm高く飛べば35cm前に落下。エンドラインでは比率からして50㎝近く違うかな。

  ということは、今日の君のスパイクは入っていた!3cm高く跳んでいれば。

(3)「(1)と同様に、打点が2m50cmの場合はセンターラインから何mの地点に落下するか?」

 → 同じように10cm高く跳んでいれば・・・同様に導くと・・・

  答え.センターラインから4m

  1mも違うのか!・・・高さにこだわるのも必要ですね。同じ筋力、身長なら跳び方とフォーム!

No.11 【時間を大切に】・・・寺子屋(高学年のミィーティングみたいな座談会みたいなやつ)資料より ①

 

 No.10の数学的、科学的な視点でひも解くことの面白さに気付かせてくれたのは、息子の高校バレー部の顧問の先生方、そして一冊の本「柳田理科雄」の空想科学読本。物理の先生は雨の帰りに生徒に「今日は雨だから滑らないように、特にマンホールの上は摩擦係数が小さくなって自転車の・・・」その先は素人理解不能・・・。前回のちょいと補足でした。

 さて、No.11のタイトルの件、そんなことはわかっているというようなことも年齢を問わずできていない人も少なくない。寺子屋では1番目に挙げた内容のコピペです。

1.時間を大切に(この寺子屋シリーズは11+おまけで構成されているので、ネタにまぜてUPする予定です)

時間を大切にしない行動は自分や仲間の向上を妨げることになります。

・集合時間厳守。チームの意識を下に引っ張るな、そのことに気づきましょう。

・一球一球、一回一回の練習内容に集中すること。大切なことを意識しながらやらなければただの時間の浪費です。

 

 → → 最近のこどもをみていると、時間の使い方がもったいないなと思うことが多い。時間はつくりだす工夫が必要だし、流されない強い意志が何よりも大切です。練習の中で気づかせてくれた友達に感謝。そして気づかせる勇気、自分にも仲間にも。人は楽する方向に流されやすい。練習や試合で「まあいいや」って思った瞬間に気づけるかどうか。

No.12 【メニュー】

3ねんちょっと前、このチームに関わり始めて間もないころ、自分の整理のつもりで初版を作成してから、ちょいちょい更新しながら今に至る・・・練習のメニューをマトリックス状に整理してみました。色々な練習があるとは思います。それぞれを細かく(でもないか)解説したノートに各自が書き込んで自分の参考書みたいになってくれるといいなと思いつつ、全員に配布しています(というか保護者の方が配ってくれてます)。更新しているので、年度ごとに若干充実度がちがうという・・・基礎資料(項目表)のみupしてみます。

No.13 【リカバリ】

 

 検索すると、IT用語、精神疾患に関する項目が大半を占め、続いてスポーツ系の疲労回復関係の項目が目立つ。体の使い方や運動そのものの動きについてはあまりヒットしない。調べ方が悪いんだな、たぶん。

 この言葉がそのことを示すか否かは別として、極めて短時間に起こる動きの中でのリカバリを追求してみるとあまりにも深く、多くの要素が混在して何からどうしていいのかわからなくなる。一例、ディグ(スパイクレシーブ)の瞬間についていえば、レシーバーの抜重のタイミングから合わせが始まり、トスの質とスパイカーの動線やタイミングを計り、打の瞬間の体制やブロックの位置と高さと質を考慮し、レシーバーは歩幅や姿勢をさらに合わせ、ボールの速度を感知しさらに合わせる。慣れたレシーバーなら高速の打球のドライブの回転の速さと傾きも感知できる。そして修正、合わせる、セッターに持っていけるように。全てが修正の連続でしかも超々短時間。短時間に行うリカバリは山ほど・・・というより運動すべてはこの連続ではないかな。これを磨かなければ!

 方法はザクッといえば「考えて練習」あるのみ。少し項目を起こすと、「修正にかける時間の長い要素のある練習」→リカバリのイメージをとらえる。「勘」を養う→ちょいバレでさわりを紹介しました。「短時間の修正要素のある練習」→意識を1回1回持って反復練習、振り返って修正点を考えてもっと練習。「けん玉、お手玉・・・」これもちょいバレで挙げました・・・無駄な遊びはないってことです・・・2次元液晶ゲーム以外は・・・

No.14 【道具を大切に】・・・寺子屋資料より ②

 プレーを支えるシューズ、ケガから守ってくれるサポーター、熱中症から守ってくれる水筒、練習で付き合ってくれた服やタオル、一緒に闘ってくれるユニフォーム、全て自分で管理し、洗うこと。人任せにすることは自分に甘くなること。「シューズを家に忘れた」「道具や衣類が臭くてプレーに集中できない」過去には失点やチームワークにかかわる小さなことが勝敗や亀裂になったことはたくさんあります。そういう人に限って「他人のせい」「何かのせい」にします。そんな人間をあなたはいざという時に信用できますか? 

 大事な大会を前に、「しっかり準備して」とよく言いましたが、準備には「心の準備、体の準備、技術の準備、対応策の頭の準備、物の準備」があり、自分とチームの準備としてそれをしなくてはいけません。それぞれの準備には「想い」が詰まっています。しっかり準備した人やチームほど。全部詰め込んで大事な局面に足を踏み入れる、そこには必ず自信と勇気が湧いてきます。

No.15 【互いに高めあうこと】・・・寺子屋資料(卒業生版)より ③

 

「易(やすき)きに流される」ことは簡単で楽しい。互いに高めあい、支えあい、目標を持ってやりきった仲間こそ本当に大切な人となり経験となる。スポーツも勉強も同じです。

・「ぶつかり合う」ことはケンカや口論することではありません。互いの考えを相手のことを考えながら伝え合うこと。そこからチームワークが生まれ、チームが一気に上昇します。「支えあう」とは相手に合わせることでも一緒に楽をすることでもありません。どうしたらいいかを考え合い行動にうつすことです。

・「今の自分に自信がない」「一人でどうとでもない時間を過ごすのが不安」そんな時、正直に信頼できる仲間や親、大人に相談しましょう。してはならないのは「一緒にラクしてくれ」。下に引き下げあう味を占めたらそれは覚せい剤と同じです。そこに落ちる前に相談してください。

・技術の上手下手はあります。経験のあるなしも、学年の違いもあります。人に伝えるにはどうするか、伝えたあと、伝えられた人が「すごくやってみたくなる」伝え方ができたか。また明日もこの人とバレーをしたくなるか、そんな伝え方も工夫してみましょう。

・チームワークとは、壊れかけたり築きあげたりしながら作るものです。誰のための何のためのバレーかを考えましょう。答えに迷ったとき、疑問や不安を感じた時、信頼できる仲間がいるか、大人がいるか、がまんばかりせずに、声をあげる勇気を持ちましょう。チームの誰かが辛い思いをしていないか、気付く心や気持ちの広さと感性をいつも持っているか、それを解決する具体的な考えや意志を出せているか、その勇気があるかが大切。みんなで見る夢、みんなで切り開く道は何ものにもかえがたい格別なものになります。

 

卒業生へ → → 「勉強してきた~?ぜんぜんやってな~い」試験前の中学生高校生に時々聞く会話。やらなきゃいけない事はわかっているのに「道連れ」を求めているんですね。何かを理由にやらずに済む、やれない言い訳にしてしまう。HIGASHIの練習で、試合で、それはお互いによくないことは十分経験してきました。時には仲間に、自分に厳しくすることも必要なことも分かったと思います。(ここで注意点、伝え方はよーく考えよう。)同じ距離の目的地に行くのに「山を越えてきた人」「砂浜を走ってきた人」「車で送ってもらった人」どれが一番確かな力を身につけて目的地に行けるかな。HIGASHIの6年生はとても優しい子が多いと思う。相手を思いやる気持ちは一倍強い。とてもいいことだし、そう育ててくれた両親、周りの人たちに感謝すべき。ただし、本当のやさしさは面倒見や手助けや思いやりだけではなくて・・・とこの先はもう言わなくてもわかってるね。こんないいチームになれたのはそこがわかってるからですね。

No.16 【科学の目

 こんなフレーズを聞いたことはないですか?「彼の投げるボールは重い!体が大きいし体重があるから。」・・・本当か?

そんな風に見て取れる、そんな気がする、そういうともっともらしく納得がいく気がする。科学的な根拠がない限り、その対策や、そういうボールを投げて試合を有利にする術はないのではないかな。ボールが重くなったり軽くなったりすることは科学的にはあり得ない。ではその真意は?重く感じるということ。根拠は・・・スピードが速い、回転数が同じ距離進むことに対して多くバッターはゴロになりやすさが増す、身長が高い分入射角が大きくゴロになりやすさが増す、歩幅が大きいため距離が近いためスピードはより速く入射角の影響はより大きく感じる。そして精神的な威圧感。この状況に対応するそれぞれの術を考え対応する鍛錬を重ねない限り、あいつのボールの重さに負けっぱなしとなる。

No.17 【理系父さんからの挑戦状】

 

 No.10(たぶん中2の数学)を簡単にこなされたお父さん、歯ごたえのある問題をとの挑戦状に、第2段を用意しました。かつてスパイカーにこだわったプレーヤーとしてはかなり小さい息子どもに、相手チームの動揺を誘うことについて話したことが事の発端。今ではHIGASHIの子たちにも意図は伝えています。スパイカーのミートポイント(ここでは角度)が1°ずれたらボールの落下点はどれくらい違うか。なんとなくでは信ぴょう性にかけます。そこで・・・

(1)ネット高2m、打点(ボールの底面中心の高さ)2.4m、ヒットの位置はネットから1m後方、エンドラインは8m(小学生用)。ストレートのスパイクがエンドライン上に落下する条件から、スパイクのミートポイント(腕の角度)が1°後ろにずれた場合、落下地点はエンドラインから何cm外になるか?

(2)ネット高2.43m、打点3.25cm、エンドラインは9m、他の条件は(1)と同じ。・・・これは高校男子最高峰~大学、社会人の想定。

(3)ネット高2.43m、打点3.44cm、エンドラインは9m、他の条件は(1)と同じ。・・・これは席最高峰の想定。

解答→(1)64cm (2)63cm (3)59cm

三角関数を使って解かれました?エンドライン上でのボールの進入角度を出し、1°ずらした角度でエンドラインを超える長さを求める式をつくり、条件の数値を代入します。

ここから言えるのは、だいたいボール2個以上違うということです。メンタル大事、1cmでも高く跳ぶ工夫、1°のくるいを修正する工夫、相手に1°くるわせる工夫、味方のスパイカーに好条件で打ってもらうための精度を上げる鍛錬がいかに大切かが分かります。レセプションやディグの腕の角度の1°も同じようなことが言えると思います。

No.18 【基礎を大切に】・・・寺子屋資料より ④

 基礎はどんなスポーツでも動きの中で必ず通る姿勢と運動です。基礎の上に応用があります。基礎を確実に身につけた人はスランプ脱出の力も大きく、最も力が発揮でき、最も早く正確に対応できるようになります。
                                            
・バレーにはオーバーハンド、アンダーハンド、ブロック、スパイク、サーブ、基本的にはそれだけ。今、誰が見てもきれいなフォームを瞬時にできますか?足し算ができないのにかけ算の意味を説明できますか?ひらがなや漢字がわからないのに文芸作品で感動できますか?
・ボールがコントロールできない最大の理由は基礎の未習得が大きな原因です。
・動作や流れの中での動きには、より「無駄のない理にかなった意識と動き」があります。自己流や有名なプレーヤーの見た目のイメージにとらわれず、理屈を知り、考えながら練習しましょう。

卒業生へ → → 3/11の映像をじっくり見ていて感じたことがあります。基礎の姿勢が半年前よりずっとよくなってる。初動の話をかなり夏の合宿のあとにしましたが、この基礎的な動きもいい感じにできてきています。イチロー、竹下、白鵬、香川、高梨・・・競技は違ってもみんな基礎の練習はたっぷりやってる。土台がぐらぐらしていては上の塔は高ければ高いほど倒れやすいし、そのダメージは大きい。合理的な動きの理屈(こうだからこうするのがいい)をことばにできて、意識しながら練習することの大切さ。たくさんの技術の説明、後輩にもできるよね。
 

No.19 【No.17の解法】

(1)ネットから1m後方、ボール底面中心の高さ2.4m、エンドラインまでは(8+1)m、エンドラインとボール底面中心までの直線(実際はボールは若干ドライブがかかりますが、それはこの際私のレベルでは計算できません)と床の角度をθとします。

tanθ=2.4÷(8+1)≒0.268 → 三角関数の表からθ=15°

これを14°に設定すると、三角関数の表から14°≒0.249 ここで、エンドラインからアウトになるであろう接地面までの距離をxとすると。

→ 0.249=2.4÷(8+1+x) これを解くとx≒0.64 つまり64cmくらいということになります。

(2)すると、ここでなんとなく公式めいたものが・・・

 ・エンドラインでのボールの進入角を探す → tanθ=打点の高さ(ボールの底面)÷打点からエンドラインまでの床の距離(大人なら9+1)

 ・三角関数表で一番近い角度を探す

 ・1°少ない角度の関数をさがす

 ・その数値=打点÷(打点+コート長+エンドラインからアウトになるであろう接地面までの距離x)

 ・xが解  ・・・となります。(3)も同様です。(2)63cm (3)59cmとなります。

1°たった1°でもそこには正確に上げようとする心技体、修復しようとする心技体、とてつもなく深い要素につつみこまれた1°。エンドラインに落ちるはずのボールが確実にアウトになる可能性、バレーボールはなんとメンタルなスポーツか。いやいや、バレー以外みんなそうです。横山ゴルフプロ、機会があったらクラブがボールに当たる面の角度が0.1°ずれたらどんな影響があるか計算試みてみます!さらにゴルフの場合は、ずれが大きくなればなるほど回転のかかり具合や力の入り具合が変わり、環境の影響や飛距離が長いことからもっと複雑に。やっぱり無理です、計算。ということは、そうならないようにいかに基礎を軸に心技体を磨いて打てるか、に尽きるのでしょうか。

No.20 【一瞬の練習に正しい意識を・・・寺子屋資料より ⑤

 一瞬の練習、時間の長い練習、全てに正しい意識(今はこう考えてやる)を持つこと。頭の中や実際に口に出すこと。上達への近道です。

                                            

・人間は言語を持っています。「ことば」には「具体的にモノを示す」「人に伝える」そして「行動を調整する機能」があります。つまり「行動するときに、自然と頭の中でその行動をことばで誘導している」ということです。動きの意識や練習の意識をことばにして言えないということはわかっていない、考えていないことになります。人に説明できないということは、よくわかっていないということです。あいまいなままやり過ごしてはいけません。

・「こういう意識で、こんな感じで、こう考えて」プレーや練習をすることがその動きを「自然にできる」ように導く近道です。わからないこと、あいまいなことはすぐコーチに聞いてください。考えずに、やらずに進めることは考えない練習、やらないことを練習していることになります。

 

 → → すっごい超人的なプレーを見るとそれをまねしたくなる。それは目標を持つ、憧れをいだくというとても意味のある事。ぜひそうしてほしい。でも、そのものを真似る前に、立ち止まって考えてみる。「基礎はどの動きか」「どんな意識でやっているのだろう」「なにが追加されてあんな風にできるんだろう」言葉にして、絵にしてゆっくり。友達とあーだこーだ言いながら。時には知識のある人に聞いてみる。きっと「今の自分にあうもの」が見つけられる。時々、「今の練習、どんなこと意識してる?ってみんなに聞くときがあったけど、6年生になってからは即答で返ってくることが多く、ちゃんと考えて練習してるんだなと感心したことが何回もあったなあ。細かい一つの動き、ポジション取り、意識、それぞれ理由がある。手順がある。なぜそうなのかをちゃんとわかっていくと、効果抜群。それを「考えるバレー」と言います。色々みんなに伝えてきたけど、どうだったかな?

No.21 【コーナータイトルのネーミング】

「ちょいとバレーをしませんか?」・・・ちょいと不思議なネーミングについて質問があったのでお話しします。

もともとこのコーナーはHP開設当初はなかったのですが、ある縁をきっかけに開設しました。チームの最上級生がゴルフのレッスンプロがパーソナリティを務める「横山健司のちょいとゴルフをしませんか?」というエフエムさがみのトークに出演する機会に恵まれました。ゴルフに関わらずスポーツ全般からゲストと話す番組でした。これ楽しかった~。をきっかけに、視野を広く、この機会にあやかってバレーに関わらず話題や資料をUPしてみることにしたという・・・

No.22 【応援

 昨年度、他のチームの保護者の方から「HIGASHIさんの応援、保護者の方が明るくていい感じですよね。みんなで点を取るって感じがあります。」と言われたことがあります。そこはこのチームの大切な所ですし、そう映ったのなら嬉しいことです。私も色々な応援を観てきました。中学、高校、大学、TV中継・・・中学の子たちに聞いた時、一番嫌な応援の場面は?→「ミスや失敗の時、「ああ~」って聞こえてくるとき」「しかめっ面してみてるとき」が圧倒的多数でした。言わずもがな。ここはしかも小学生。応援者ができること、してもいいことは全力でフロアにいる子どもたちを「その気にさせること「明るくさせること」「リラックスさせて思い切りのいいプレーをさせること」「迷わせない事」。他のチームで子どもに忠告や罵声恫喝を与えている大人を見たことが何度もあります。意図はあるとは思いますが、「してもいいこと」ができないからだとしたら、「練習」が必要。日頃の練習場面で、試合の場面で、家で、普段の生活で・・・人を、チームを、応援する一見簡単そうなことですが、感情だけでは子どもを成長させられない、大人としての心持ちがチームカラーを築く柱の一つと思います。本当の楽しさ、一体感、達成感はその先にあるように思います。

​ 昨年12月末、日本女子体育大学のソングリーディング部の学生さん(このチームはなんと世界一になったことがある超々世界レベル)が来てくださり、演技を披露してくれました。紅白戦の応援をしてくれました。ただのイベントではありません。「応援」する最大の意味を世界のレベルで見せてくださったんですね。究極の精神はそこにあることを私たちは学んだはずです。

No.23 【背中】

 

この記事はずいぶん前、10年以上前、中学男子バレー部の我が息子たちのチームのコーチをしていた時に書いたもの。しばらくたっても仕事は減ることはないが、疲れや忙しさや時間のなさに悪戦苦闘する大人をそんな状況だからそこ見せられる背中はチャンスでもあるなと引っ張り出してきました。「子は親の背中をみて育つ」・・・この言葉を聞いて、うしろめたさを感じる大人になりたいと思う人はまずいないと思う。かといって、うしろめたさを感じないひとも稀だと思う。立派な大人になろうというのとは違う。具体的にはなにをいってるんだろう・・・。一つは子どもから見た自分の親の姿。写真の切り取りやビデオのシーンのように絵としてとらえるまあまあピンポイントの「お父ちゃんなにしてんねん」みたいな。それとも、親から「子どもにはこんな姿をみせてあげよう」とか。「こんな大人にはなるなよ」とか。色々だとは思いますけど、知らず知らずのうちに、親に限らず、大人のことを見て感じて考えてしまっている(しまっているというのは「自然にそうさせられる」ということ)ことは間違いない。子育て(こども育て・・・自分の子でなくとも近所の子、自分にかかわりのある子も)は気を使うし考えるし、疲れるし、大変だし、でも「こんな人になってほしい」はみんなが思うこと。子どもらにも「こんな人になりたい」を今よりもっと高く、大きく、確かに思って抱いてほしいと思います。そんな時、きっと近くにいる大人は影響をあたえる可能性は決して低くはない。でもそんなにいつもいつもねぇ~。だからごくまれにでいいんじゃないか、「真剣に取り組んでいる姿」「悩んで何とかしようとしている姿」「夜なべして準備している姿」「より完成度を上げようと寝る間を惜しんで向かう姿」を少し長い時間見せてあげる時があれば。あとからそれが作戦とわかっても。

No.24 【先輩たちへの手紙】・・・中学3年生最後の夏の大会1ヶ月前・・・

先輩たちに敢えて苦言。

本当は胸にしまっておきたい気持ちもありますし、HIGASHIでいい時間を過ごさせてもらって、嫌われるのもつまらない、上から目線で何様?と逆にチーム状況を悪くするのも本意ではありません。でも、もし、自分の子たちのチームだったらと思うと間違いなく私は言うと思います。そういう中学男子、高校男子のチームが泣きながら立ち上がっていった姿を一番近くで見てきたから、そしてHIGASHIで1年以上みんなを全力でサポートしたから、口はばったいこともちょっと言う資格があるかなと思います。。

 ほとんど中3のみんなの闘う姿をこの先見る機会がないかも(特に公式戦は)しれないので、昨日は参観に行きました。3時で立ち去ったのは、予定があったからではありません。これ以上見ていられなかったのが本心。

 みんなは自分たちではどうしたいのでしょう?相手はどこにいましたか?全員がやるべきことをやってましたか?当然午前から練習試合をしているので疲れも半端ではないと思います。では、それでやらないのであれば、やりたい人、2年でも1年でも交代すればいいんです。エネルギッシュな指導者が代わったからですか?言い訳でしかありません。やるときはやる・・・そういう人に限って本当はやれない自分をごまかしていることが多いものです。きっと何人かはそこに気付いているのに指摘が怖い、自分を、自分たちを追い込むことになってしまうからです。追い込んだらいいんじゃないですか?自分たちで築くとはそういうことです。後輩たちは昨日、何を先輩から学んだんでしょう?失敗を振り返りコミュニケーションをしっかりとって次に生かす言動をたくさんきちんとやれていたか、失敗のあとの笑顔の意味は?あの笑顔はチームの更なるモチベーションを高めるための戦略的前向きな笑顔に見えなかったのは私の偏見でしょうか?それとも自分への、チームへのごまかしの笑顔?

 きっちりやらないことをコートの中で積み重ねることは、サボる癖を練習していることと同じだと思います。トスを上げた後のフォロー、レセプションやディグ直後のフォローの意識、ブロック移動のスピード、初動の機敏さ、サーブ後のバックレフトへの戻りのスピード、相手からの返球直前の戻りとポジション準備のスピード、クイックに入るプレーヤーの準備位置に入るスピードと助走距離の確保、ブロックの重なり方と打合せ、バックプレーヤーとのポジションの打ち合わせ、攻撃時のブロックフォロー、セッター守備時(後衛の時、相手のバックアタック時も)のポジション取りと明確な意思表示、どれもこれも基本的なこと。サーブはいい武器になっていましたし、攻撃力も上がっていました。でも、相手は1枚ブロックです。

 前段、「相手はどこにいましたか?」と書きました。1枚ブロックのあのチームが相手ですか?2枚ブロックきっちりつけてくる自分たちより強いチームを想定できなくては練習にはなりません、相手に合わせて勝つというのは相手に失礼ではないでしょうか。もう一つ相手・敵は自分。あの状態、あの心持ちで良しとしている自分自身です。あと1ヶ月を切りました。このままで本当に達成感のある試合ができますか?感謝を伝えるべき人たちにその試合を見せ、報告できますか?

 方法は単純明快、意識をかえること。1点を全力で取りに行くためにできることをする、その一心のみ。と私は考えます。反論はあることも、そんな単純ではなくチームの事情はもっと複雑だとの意見があるかもしれないことも想定しています。でも、私がHIGASHIに来た時の初めて1年間しっかり向き合った人たちが最後の夏を心に残る夏にしてほしいとの想いから、敢えて耳の痛い伝え方をしました。長い文章、苦言、本当に申し訳ありません。ちょっと見ただけでなにが分かる?と吐き捨ててくれてもそれはそれでみんなの判断でけっこうです。

No.25 【イチロー】

 

イチロー選手は私と同じ愛知県の出身。名電高校は、バレーも強かった。イチロー選手の打法は振り子打法と呼ばれています。ボールがバットにあたるまで体がスーッと移動しながらミートします。一見するとほかの選手よりもボールを長い時間バットに当てているようにすら見えます。極意ですね。この技法はレセプションでも応用できます。「正面に、は万能?」でも触れましたが、レセプションはメンタルとこの振り子打法のイメージは非常に有効です。でも、小学生と中学生には伝えません。まずは基礎、機敏に正面に入り、正確なフォームで当てることが必要だから。高校生以上の手練になると、スピードの速いサーブ、フローターの揺れに対応するために、イチロー選手のイメージは、下半身の位置が正面からずれていても、時間をかけてミートポイントに持っていくことを可能にしてくれます。別の競技から学べること、応用できることはたくさんありますね。No.26はスキーから盗む技術編。

No.26【スキーの技術から・・・屈伸抜重】

 

スキーのフリースタイルでは、今もってモーグルの上村愛子さんが一番有名でしょうか。最近は10代でワールドカップを制した長野の新星も現れ、卓球、将棋・・・若い人の才能が既成概念を打ち破ってきています。バンクーバーOPモーグル男子日本代表選手が中学生の時、草レースのデュアルモーグルで対戦し完敗したことがあります。すでに彼は世界ジュニアチャンプ。こっちは35歳?。さて、スキーで次のターンに移行するきっかけの技術に伸身抜重があります。一旦伸びあがって地面からの抵抗を無くしてから重力を一気にかけて板をたわませてターンする技術。これに対して一瞬膝をまげ抵抗を無くしてから地面を押すことで重力を掛ける方法、こちらは屈伸抜重です。タイミングをずらしたり意識すればどちらも結果は近いものになるかもしれませんが、あくまで「近い」にとどまります。同時進行の場合、圧倒的に屈伸抜重の方が次の動きへの移行は速い。伸身抜重の1地面を押す→2抜重→重力で地面に降りる→3地面を押す→4移動開始に比べ、1と2が無い分初動は速いことになります。仕掛ける攻撃的な加速するターンです。バレーの特にディグ(スパイクレシーブ)、フォロー、ブロック、トスアップなどの初動には非常に有効な技術です。バレーでこのイメージを具現化する手法は色々ありますが、私は「忍者」と「タイミングを合わせた瞬間の抜重」の組み合わせで伝えています。昨夜は卓球の世界大会をTV観戦。どのタイミングで地面からの抗力を得られるように動いているか、打った後の次の構えのスピード感、学ぶところがたくさんありました。色々なスポーツを楽しみ、研究心を持つことは重要だなと考えます。

No.27 【「気合」「根性」「感謝の心」】・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑥

 

・・・「絶対にやる(拾う、つなぐ)」気合、その気持ちを持ち続ける根性、サポートや応援してくれる方々への感謝の気持ちを持つことは、「やりきる自分」を作ることにつながります。周囲に伝わり大切な力になります。保護者にはその姿勢を見てもらうこと。3/11、東日本大震災から復興に立ち上がった人たち、協力した人たちのことを覚えて(知って)いますか。勉強も同じ。「自分はやる時はやる」「いざとなったら力を出すタイプ」なんて口先だけの人間にならないように。やりきった経験者のみが語れることです。

                                            

・一瞬の気合いは大体の人が出せます。

・続ける根性が本当にありますか。(根性という言葉を嫌う人もいますが、絶対にそうする、そうしたい、しなければならないことを長い期間努力し続けることをここでは根性と表現しました。)

・特に応援し、支援してくれる方には感謝の心を持ちましょう。自然に持てるようになる自分を作るためには自分が努力し続ける姿を見てもらうしか方法はありません。試合にでているときでなくても、練習に真剣にがむしゃらに打ち込んでいる姿も、うまくいかなくて泣いている姿も、人が一生懸命な姿は応援したくなるものです。それだけ大きな価値のある日々をHIGASHIで過ごさせてもらえることを家族に感謝しましょう。

 

卒業生へ → → 3/11の大会の途中に「黙とう」をしました。みんなが入学する直前?に東日本で大きな地震が起き、とてつもない被害がありました。バレーをしたくてもできなくなった子、娘のバレーをする姿を観たくても、その子がこの世にいなくなってしまった家族、たくさんの辛さが今もそこには続いています。みんなはこうして悔しい思いも楽しい思いもたくさんできています。小さなことや当たり前のことに感謝を見つけられることは大きな力に繋がります。HIGASHIで「ありがとう」って言葉をしょっちゅう耳にしました。この言葉、実は何気ない時にはすぐ出てくる言葉、でも面と向かってしっかり伝えなきゃいけないときほど言えなくなる言葉。大勢だといえるけど一人だと言えなくなる言葉。HIGASHIの卒業生は一瞬の気合いも出せるし、継続する根性もある、感謝の心をもってそれをしっかり伝えることもできる、そんな風に最近はちょっと心強く思える時があります。

No.28【ラジオ番組に出演・・・その1】

 

このコーナーを設置するきっかけになったラジオ番組です。偶然にもパーソナリティの方がプロゴルファーの横山健司さんだったこともあり、チームメイトの超関係者だったこともあり、希少中の希少な体験でした。みんなもっと緊張するかと思いきや・・・正反対の収録状況。楽しすぎる。きっと、考えがちゃんと持てているから話せるんだなあ~とみんなの成長を実感した時間でした。卒業時にひとり一人とじっくり話す時間がなかったので、考えていることをちょっと聞けた気がしました。

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http://www.yokoyama-golf.com/tyoigol_170427_oa.mp3

No.29 【ラジオ番組に出演・・・その2】

 

ラジオ番組収録の第2回目の放送。「大きくなったら・・・」の質問に、思いがけない解答。バレーボールのことを離すかな?と思いきやちょっと意外な?いやいや、これこそが私たちコーチ陣の目指していた人間観の方向性です。バレーがうまくなって・・・とはちょっと違った自分の見方ができているのはあらためてうれしい気持ちになりました。この心持を維持向上しつづけることこそ大切。そしてそれをサポートすることこそコーチ業。

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http://www.yokoyama-golf.com/tyoigol_170525_oa.mp3

No.30【人任せにしないで、自分で】・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑦ 

 

誰かが準備してくれる、自分がやらなくても誰かがリードしてくれる、そう思っている人は試合中でもバレー以外でもそうなります。ピンチの時ほど「だれか」ではなく「自分」が創意工夫しピンチに対応すること。1点のために自分は何ができるでしょう?

・ピエロは実はサーカス団の中で非常に優れた技と人格を持っています。そういう人が担っています。周り(団員、観衆)の状況を判断し、自分が笑われることで次の演技を盛り上げる役です。

・普段は内気な人や消極的な人もいるでしょう。そんな人が、チームの勢いや悪い空気を変えようとする意志を勇気を出して表現することはチーム全員や応援団に伝わります。それをやるのは「自分」であり「だれか」ではありません。それを試すのは日々の練習から。ピンチの時こそ笑顔をたやさない役者になれますか?演じきった役者は本当の笑顔を手に入れるはずです。

 

卒業生へ → → ピエロ演じきれましたか?そのうち、だんだん演技ではなくなってくるはず。自分を励ます、仲間を励ます、チームを支える自分やそうしているチームメイトに気付いたのでは?それは、きっと「自分や仲間を支えることのできる自分ができてきた」こと。1点のために何ができるか「準備」「応援」「技術の向上」「色々考えること」・・・6年生の後半は特にやれてきたんじゃないかな。もっともっと表現して、自由に、エネルギッシュに、益々自分や仲間を支えられるよ!そんな自分と仲間を好きになる。そんな自分やチームはどんなピンチも壁も乗り越えられそうな勇気が湧いてくる。3月の試合はそんなたくましさあふれる試合でした。震災から復興の力を持ち上げてきた人たちも、悔しい涙があって、でも笑顔がもっと自分や周りを強くすることも知ってきました。ならば、その笑顔を誰がだせるのか、HIGASHIのみんなはその入口に立てたような気がします。

No.31 【思い出す工夫・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑧】

 

アドバイスや反省点を忘れてしまうのは簡単です。活かす工夫が必要です。バレーノート。写真、VTR・・・。いつも0からにならないようにしましょう。

・「ことば」にすることが大事なのは「⑤」で説明済み。「いつも同じことを言われ続ける」ことから一つずつ抜け出しましょう。

・多くの強豪チーム、有名選手は皆、自分を振り返り、いつも0からにならない努力をし続けています。自分からも積極的にアドバイスをもらったり、研究したりすることで向上します。ただし、アドバイスをうのみにしない「本当にそうか?」という気持ちと「自分にはこうがいいのでは?」という前向きな思考は忘れてはいけません。

・試合では負けることはたくさんあります。負けた時は本当に悔しい気持ちになります。ならなければそれまでの自分と自分たちが手を抜いてきてしまったのでは?全力で挑んできて負けたのなら、勝ったチーム以上に、負けたことを生かさなくては、負けた意味がありません。

・基礎ができていない場合はまずは「素直に」「繰り返し」「とことん」やってみることが大事です。

 

卒業生へ → → この思い出す工夫は個人差があるように思います。反省点も大事な要素ですが、今のみんなにもっと大事なのは「上手くいったこと」「こんな感じがよかった」「こんな試合ができた」。それはこの先の自分やうまくいかない友達や後輩に「こうしてみたら」が言えることにつながります。小さなこと、一つ一つの技術、試合や練習試合での心の動きやその時考えたこと、動きや声にしてみたこと、それが大事です。そして、次、こんな場面があったらこうしてみたいと考えてそれを言葉や文字にすること。文章や絵にして表現できるということは、考えていることをしっかり自分自身に定着させるための手立てです。授業のノートをちゃんととることもこれと同じです。

No.32【ラジオ番組に出演・・・その3】

 

純粋に夢を語ることができる、それは大人になればなるほど難しかったり、周囲の意見に惑わされたりしてしまうものです。今回の収録は、雨の中、学校の委員会の係決めが終わった直後、駆けつけていきなり収録。前もって準備した赤線部分を訂正したようなセリフにならず、返ってとてもよかったと思います。本音もジョークもいつものチームらしさ。監督やコーチに考えや提案や思いを率直に語ることができる、一つ伝統が言葉になった気がします。小池百合子知事がおっしゃるところの心のレガシーってやつですか?

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http://www.yokoyama-golf.com/tyoigol_170622_oa.mp3

No.33 【試合巧者(試合を上手に勝ちに導く人)になれ!熱く、冷静に・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑨】

 

ピンチを脱出する手段を練習試合(試合形式の練習)で創意工夫すること。確実な技術とピンチの場面を想定した練習と自分たちなりの工夫と自信がなければピンチを脱出することはむずかしいことです。試合進行の中で必ず修復・修正をしましょう。ピンチャン(ピンチは次の1点へのチャンス)、トラチャン(トラブルはチームが成長するチャンス)です。具体的に自分たち・自分がどうするかを考えることの積み重ねが大切です。

・よく聞く「切り替えて」「次一本」「挽回」「ここから」、具体的にはどう考えてどうするんですか?何も手立てのないところからは、ただの「ラッキー」しか期待できません。

・練習試合や試合を省みて、その場面で具体的にどうするためにどうすればよかったか、そのための練習方法はどうしたらよいかを一つ一つ考えましょう。

・試合巧者はハートは熱く、プレーは冷静に、時に熱く。矛盾しているようですが、コートに立って感じ取りましょう。カッカしていたり、ムカッとしていても勝てません。そんなでは楽しくないですし。勝にも負けるにも根拠はあったはず。相手を研究し対策を練る楽しさも。

・今までで、よかった試合、よくなかった試合、その根拠(なぜそうだったのか)を細かく分析してみましょう。その根拠をよく覚えておきましょう。

・精神的な動揺を誘う方法はいくらでもあります。相手に0.1秒動きを遅れさせられれば、ブロックは片手分、レシーブはボール2個分、スパイクは2~3度ずらせるかもしれません。声をたくさん出して勢いをつけたり、空元気でもピエロでもなんでも効果が少しでもあることは全部やるべきです。しかし、大切なのは、相手の動揺を誘うこと以上に「自分たちのバレー」を力強くやり通すことです。

 

卒業生へ → → この項目は、6年生を見ていて、この半年間で最も成長した内容だと感じます。3月の試合、あとの試合になればなるほど、この点はぐいぐい表面に出てきていました。どんなボールにも食らいつく前向きな闘志、つないだボールを時には思い切りよく打ち込むアタック、ラリーの途中にもフェイントに意識を寄せる守備、ブロックの動きを感じ取って左右に打ち分けるスパイク、ここ一番でミスのできない責めるサーブ。折れた仲間の代わりに全力でプレーする仲間。熱いラリーの隙間で「コーチ、ストレート開けさせていいですか!」「前衛レフトのポジション少し下げてバック3枚でクロスに対応していいですか!」・・・相手の動きやクセ、パターンを分析して積極的に策を練ってチームで相談しながら冷静に対応する。この時は質問ではなく「そうしたいんだけど!」という感じでしたね。熱く賢いバレーがちゃんと身についてきている。理想的なバランスでした。だから3/11の試合はこう言って送り出すしかありませんでした「HIGASHIのバレーしてこい!全力全開で!」。やれるチームになったね!バレーがわかってきちゃったなとうれしく感じる瞬間でした。

※誤解を招くといけないので、付記しておきますが、「卒業生へ」というフレーズが「寺子屋」資料からの引用文に入っています。通常はこの寺子屋は、1問ごとにその問題が意味すること(例えば、今回なら「ハートは熱くとは?でもプレーが冷静にできたなと思うことはあったかな?どんな時だった?みたいに)を一人一人文章にして発表します。和気あいあいと、でも真剣に。「卒業生へ」以降の文章は、現中1のみんなが卒業時に、コーチからのはなむけの言葉の一つとして追記してプレゼントしたものです。私たちコーチも自分たちと子供たち、保護者、関係者に達成感と次に控えるメンバーに込める期待と私自身への激励の意味であえてこのバージョンで掲載しています。決して卒業生を懐かしんでいるという小さなものではありません。

No.34【目標を持ち、すべきことを細かく考え、自分とチームで日々考える・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑩

 

言われたことをただやる、こうすれば強くなるに決まっている、信じることは素直だが、大切なのは、「自分で・自分たちで切り開く創造力(いろいろ考えてこれがいいんじゃないかと思いつくこと)と勇気(表に出して言ったり行動したりする)です。目標のないところに、どんな武器をもってどんな参考書をもって、どう挑むんですか?達成感(私、できたよ!、やりきったよ!本当にみんなでがんばれた!)は本当にあるのかな?

・大きな目標、高い目標を決めましょう!人から見て笑われるくらいの。

・目標を決めたらそれにつなげるための細かい目標を決めましょう。いつまでに何をできるようにするか。日々の練習ではその細かい目標を練習会場に入る前に言葉にして自分に言い聞かせてください。一つ一つの練習では「5」に書いてあることを思い出して。

・「これがいいんじゃないか」「こうしないとだめなんじゃないか」を堂々と言えることは大事なこととみんなで心に決めてください。間違っていても「やりなおせばいい」んです。自分で反省することもチームでミーティングをすることも今のみんなには「チャンス」と思ってください。ピンチの時ほど、このちからが役に立ちます。

 

卒業生へ → → いい試合ができた翌日、目標にしていたものが手に入った翌日、なんとなく力が湧いてこない。目標のないところには当然推進力も方向性もない。そんな時こそみんなで話し合おう、先輩や家の人と話そう。きっと、次の目標が見えてくる。実際はちょっと時間がかかります。でも、決めたらそこからのスタートは一気に行こう!徹底的に話し合って、小さなこともちゃんと話して。話せば話すほど、内容はまとまり、やるべきことが具体的になる。最後の試合の前はどのくらいやれたかな・・・

No.35 【覚悟しよう!たかがバレーされどバレー・・・寺子屋資料(卒業生版)より ⑪】

 

人生のなかで目標達成のために捨てなければならないものはたくさんあります。強く(バレーボールプレーヤーとしても人としても)なるためにマイナスの要素は捨てる覚悟をしてください。その選択をする勇気と成果が出た時の達成感を経験した人はこの先の人生全てにおいて強いことを保証します。

                                            

・目標達成のためにすべきこと、すてるべきこと、決めたら徹底してやりましょう。

・スマホやパソコン、テレビを使ったゲームはバレーにはプラス面よりマイナス面が大きいことは認識してください。遠近感のある画像処理したものを平面で見ることは現実の遠近感を平面に合わせようとする誤学習(脳が間違った感覚を学んでしまう)を身に着けようとする作業です。つまり、サーブやスパイクやチャンスボールが返ってくるときの遠近感がわからなくなってしまう。大事なのは、素早い深視力とそれにピタリと合った動きです。さらに、ゲームはのめり込ませるための心理学的な研究の集大成です。最後の大切な大切な試合の最後の1点、「私は(僕は)、スマホやゲームにのめり込んだためにサーブカットがうまくできなくてミスしてしまって負けちゃってごめんね。」ってチームメイトに笑って言いたいですか?

・受験や仕事(まだ先ですが)や学校行事に置き換えてここまでの1~11について考えてみてください。全てが置き換えられると思います。だからHIGASHIのバレーボールが大事なんです。中学高校に行ったら部活が大事なんですね。

 

卒業生へ → → 何事も、一心にそのことにすべてをかける、そのためにすべきこと、その時の基本的な考え方はバレーだろうが勉強だろうが、同じです。みんなの体育館以外でのことは私は知りません。素振り、姿勢のチェック、その他それぞれ色々陰ながら努力したことはたくさんあると思います。継続は力だね!このことは、バレーでも勉強でも家の手伝いでも学校の行事や係でもみんな同じです。そして、中学に向けて一つ、スマホをみんな手にしたがりますが、ほぼ、その用途はおもちゃと同じです。本当に連絡が必要?取捨選択できる?本当に必要なもの、必要なこと、そのためにがまんする根性がなければ希望は叶えられません。そんな意志の弱さをHIGASHIでは伝えていません。そのことを肝に銘じてください。

No.36 【サーブの極意】

 

極意、コツ、ああいたほうがいいこうしたほうがいい・・・コーチ教えてあげて下さい!時々言われます。そこそそ簡単に手にいれられたらそんなに楽なことはありません。人の脳には意識しながらちょっとずつ体験を積み重ねながら、少し時間をおいて脳がまとめながら繰り返すことによって学習し蓄積するしくみがあります。レミニッセンス効果とテレビで脳科学者が言っていました。コツを整理すること、言葉や文字や絵にして自分んで整理していくことはいくつかの効果があります。一つは、分析力、科学的に動きを分析する目を持てること。二つ目は、自分と照合、比較することで確認ができること。三つ目は、スランプの時に脱出のための根拠を探すことができること。

さて、私が思うところの意識するポイントは次の通りです。ここにはオーバーハンドのフローターのアプローチから動作終了までに絞っています。相手のポジションや得手不得手、策などは考慮していません。

・構えのスタイル→集中を高めてかつリラックスする自分への言葉、間、ポジションの確認のための静止 ・打つ手のひらの形→Lの字 ・ボールの乗せ方→点と線で支え掌の中心はくぼませる ・アプローチはまっすぐ ・はじめは少し低い姿勢で地面からの抗力を得る ・手首は返さず→左右のローテーション幅を抑えて(アヒルの首)手首の下の筋肉に力を入れて ・肘を下げずにまっすぐ引いて→意識はまっすぐ、体現は少し違ってOK ・腹筋に力を入れたまま(喉から胸部も) ・上半身の回旋を抑えて移動→ぬりかべが前に移動するようにどっしりと ・トスのスタートは顔より上からボール1個まで ・まっすぐ前で伸びあがらずに打つ ・打った後は打った方向に毎回同じ動きで終了しフラフラしない ・スイングした腕は下まで振り切らない ・リズムを頭の中で唱えるときは「12の3」ではなく、「すードン」。

かなりありますね。でも自然にできることを増やし、うまくいかなかったらどこかが修正の起点になることを考えると、上手になった後でも、スランプ脱出のポイントになる可能性があります。上級者でも基礎を大切にする根拠はそこにあるともいえると思います。

No.37 【宿題やったの?勉強しなさい!】

「声を出そう!」の「多く聞かれるフレーズ」というフレーズから思い出したフレーズです。宿題やったの?と勉強しなさい!を少しほじくってみたいと思います。どちらも子供からしたら気持ちの良いフレーズではないもの。でもどちらかというと、宿題やったの?は何をすればよいかがわかるフレーズです。来週の企画会議資料準備できてますか?と働きなさいよ!はやはり具体性のステージが違います。人をその気にさせるのは本当に難しいし、イライラもします。セオリー通りにいかないことばかりですが、わかりやすくすることは門を開けやすくすること、敷居をまたぎやすくすることにつながるなと常々思います。ということは、具体的に説明できる力、気持ちのありよう、段階を仕組む力、現状や到達点や根拠を明らかにする力(ここで思い浮かぶフレーズ・・・PDCA・・・これもまた後日UP)。子供や後輩の道しるべになりうる指導者や職場でのベテラン陣は、熟考すべき資質かなとあらためて考えます。どちらかというと自身の反省とも言える…

No.38 「PDCA」

 

P→プラン、D→Do(行動)、C→チェック、A→アクション、物事を積極的に行うとき、継続して行うときの一つの考え方です。まあ、そこそこ偉い人が唱えちゃったから広まっているブームできなところはありますが、ひも解いてみると「なるほど」なところありです。まずは目標ややり方を考えて決めて、やってみる。やってみてどうだったかなって振り返ってみる、なんとかしたいところやこうした方がいいところを見つけてまたやり方を考えて・・・、ということ。AとPは同じじゃんといえばほとんどそう。だからあまりこだわらない。大事なのは、「こうなりたい」「こうしたい」があって「具体的にこうしてみよう」「こう考えてみよう」「実際にやる」があって「結果こうだった」「こんな感じだった」「こうしたらもっといいんじゃないか」「どこかが間違ってたのでは」「じゃあこう考えて次こうしてみよう」ということ。おお、これって、バレーのみならず!来週の期末テスト、人付き合い、新しい商品開発、紙飛行機飛ばし・・・。でも、それをどれだけ強く思い、やり続けるかは、このサイクルを知っていることの何百倍も大切で難しいこと。日本のベンチャー企業、下町工場の底力、この先のこどもの成長を透かし見てみるととても大切な伸ばすべき力の担い手が心得ておくべき小さな一歩もこのサイクルの積み重ねと感じます。

No.39 【声を出すこと その1】

声を出そう!スポーツ全般において、特にチームプレーでは最も多く聞かれるフレーズです。声だして!そう言われてなかなかでないのには理由があります。1「何を言っていいかわからない」、2「タイミングが遅れてしまい、言い損ねる」、3「物静かな性格だから」この中で3はチームが前に進むためには乗り越えなければならない自分の壁。1について私はこう考えます。「A:自分の意思表示…自分が取る」「B:指示の声…誰に取ってほしいか、動いてほしいか」「C:指示の声…どこに、誰(自分も含め)にもっていってほしいか」「D:指示の声…どう動いてほしいか、どうしてほしいか」「E:激励…自分を、仲間を励ます」。1は具体的に場面ごとに確認しながら、よい見本を見ながら整理しなければなりません。2は1の要素をキャッチボールやパスのUPの段階から意識してやらないと汎化しません。1の内「激励」は、どんな弱いチームでも、どんな強いチームにでも勝つことのできる唯一の要素です。だとすると…わからないことを整理する1も大切ですが、Eから全力でやり始めてみよう!

No.40 【落ちても追いかける!意味とは】

未熟だけどいいチーム同士の対戦を見た。必死でボールを追っていた。ただの根性論で終わらせるわけにはいかない。追う一歩は、この先の自分やチームの一歩。まだ上達途上の子には特によくありがちな「確実にこのボールは届かない」「あのボールはあの子には届かない」見切る眼力は、それはそれで確かではあると思う。見方を変えると「届かないことを前提として追うことをやめる」「届かない自分や仲間を明日も届かないと思っている」「自分を信じてあげられない、仲間を信じてあげられない」。仲間を信じてあげられない人を仲間は信じてくれるだろうか。そんな自分を好きになって誇らしく思って、人に「そうすべきだよ」と言うのだろうか。落ちてから追おうと言っているのではない。つなごう、上げられる明日の自分やつないでくれる明日の仲間を信じようということ。だから、そのために落ちてでも追いかける、壁にボールが当たろうがつなぐ、その意味はそこにある。

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