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2021冬合宿 「鼓動」~本編① 幕開け~

 「何かを得てこよう!」などと思うのであれば、大間違いであること。考え方が浅く弱いことをコーチ陣から告げられていました。勘違いしてはいけません。これから私たちが対戦を積む相手は、そんな子供じみた意思にはなじまないチームなのです。「自分たちのバレーを高め、熱く、冷静に、自信とチームの課題を背負いながらも、ぞれらを全力でぶつけ続けなければ響いてくれないチーム」だからです。厳しい状況と雪道、リスクを承知で参加の決断をしてくださったチームに、今回もまた言わざるを得ませんでした。「全力で迎え打ちます。」

 もちろん、どのチームも十分な練習を重ねてこられたわけではありません。でも、0-0のラリー開始直後、その不安は外の雪原に叩き出されました。そこにあるのは、「是が非でも」の強固な意志そのもの。点数? だれか見ていたのだろうか。勝敗? 悔しい以外に少しずつ積みあがる感情。ごく稀に「この感情」は経験します。予感はありました。10人に満たないチームのあいさつの響きが、HIGASHI29人を圧倒した朝の出会いの瞬間から。

 自分とチームの課題に真っ向から挑み、つぶれ、日常での練習をはるかに上回る緊張感と評価の厳しさに自身達をもっともっと見続け、挑みなおす作業の繰り返し。それは全3チーム同じです。そして、今までの合宿とは大きく異なるのは、指導陣、保護者陣のここでの一球一瞬を心待ちにしていた溢れだすものが、館内を温めていたこと。

 さあ、開幕だ!




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