東京新聞杯都大会
試合終了後の応援団への挨拶を終えた後、フロアにはモップが走った。選手たちの涙がこぼれたから。フルセットの末の敗戦。悔しくて悔しくてどうにもとどめようのない思いがフロアに落ちる。ここからがスタート、そう切り替えるにはあまりにも大きな悔しい気持ち。でもね、それこそが君たちを勝った時以上に大きくする。なぜなら、ここまでこんなにがんばってきた、それでもとどかなかったんだから、届いちゃったときよりももっともっと伸びしろへの挑戦を楽しめるから。
今日は全員が全力で挑むことを誓った。試合の流れや技術的な至らなさ(これまでもっともっといいプレーを見ちゃってるから)や完全燃焼しきれなかった感じのもどかしさもきっとあると思う。でも、そのことと「全力で挑み続けて、この状況を何とかしようともがき続けることができたこと」「最後まで自分とチームを鼓舞し、励まし、逃げずに立ち向かったこと」とは別のことと考えていいと思いう。最後までそれができたことは本当に立派なこと。
苦手なサーブ(成功率5割)がこの1点を失ったら終わりの場面で、何度も続けて打たねばならない苦境。エンドラインで吹笛を待つその子は泣き続ける。メンバーチェンジはあえてしなかった。そこでのサービスエースの連続。後で聞いてみた。「あの時交代した方がよかった?」彼女は首を横に振ってくれた。自分の弱さと闘って勝った瞬間だ。
この大きな滅多にない機会、苦境で闘わなくてはならないのは、敵のチームであることよりも自分や自分たちであることの方が圧倒的に多い。今日はそんな自分と自分たちとガッツリ闘った。今日はそれを経験できたことは、きっとちからになる。そしてそれを目の当たりにした次の学年、もっと下の学年にもちゃんと伝わったと思う。だからあんないすごい応援が沸き起こった。チーム一丸を呼び寄せたのはみんなだ。
さ、6年生、ここでおわるのはこんなに伸びしろのある君たちには惜しい。卒業生大会をどう闘うか、深く深く考えて、再び全力で挑む歩みをはじめよう!
いい一日だったよ。